食事と栄養(7)SARS-Cov2消化器への影響

SARS-Cov2の小児への影響、消化器にも影響

コロナウイルス病(COVID-19)と子供の消化器系。

Matthai J , Indian Pediatr. 2020 Apr 12. pii: S097475591600162. Coronavirus Disease (COVID-19) and the Gastrointestinal System in Children.

・・SARS-CoV2は、主に呼吸器の病原菌ですが、消化管にも関与しています。呼吸器粘膜と同様に、胃腸管でアンジオテンシン変換酵素2(ACE-2)受容体と膜貫通セリンプロテアーゼ2 TMPRSS2)が共発現し、腸組織へのウイルス侵入を促進します。感染した子供の10%未満が下痢と嘔吐を発症し、便中のRT PCR陽性から糞便感染の可能性が高い。

ACE2-レニン-アンジオテンシンシステムから腸内細菌叢と栄養失調について

Thomas Perlot (2013) Microbes Infect .15(13):866-73.
ACE2 – From the Renin-Angiotensin System to Gut Microbiota and Malnutrition.

・・ACE2はSARSコロナウイルス受容体(とともにSARS-Cov2の受容体であり)、ACE2は腸での中性アミノ酸トランスポーターの発現に不可欠です。ACE2は自然免疫を調節し、腸内細菌叢の構成に影響を与えます。そこで重度の栄養失調で観察される下痢と腸の炎症を説明します(図参照)。・・栄養失調、特に低たんぱく質食(必須アミノ酸トリプトファン欠乏)は食事と腸内微生物叢の構成を結び付け(腸の炎症と下痢に関係している。クワシオルコル等の栄養失調が世界約10億人もの人々の腸の炎症と下痢を引き起こすかというACE2と栄養失調の分子的説明を提供します(T. Hashimoto 2012 Nature)。乳酸菌Lactobacilliusは腸内ウイルス感染からヒトの腸上皮や免疫細胞を効率的に保護します(Maragkoudakis PA 2010)。又、乳酸菌によるヒトACE2の発現に糖尿病網膜症にマウスで有益な効果がある(Amrisha Verma 2019)。

まとめ 

 新コロナウイルス を予防するにはACE2が気道細胞、肺胞上皮細胞などとともに小腸上皮細胞で高発現している。トリプトファン(又は ニコチン酸アミド(VitaminB3)の存在下でACE2によるアミノ酸輸送体の活性化とmTORによる抗菌ペプチドの腸内腔への放出はウイルス感染防御に必要である。栄養失調にならないためには1)低タンパク食(トリプトフアン欠乏)は腸内での炎症を招き、ウイルス感染につながる可能性がある。2)乳酸菌の摂取はACE2の働きにより腸内細菌叢に影響を与え、下痢を防ぐ。ぬか漬けの乳酸菌はサプリの乳酸菌より、塩分で鍛えられ強力な様です。クワシオルコル栄養失調は食事によって克服しましょう。3)栄養対策としてはビタミン、ミネラル、ビタミンD3、ホエイたんぱく質補給(whey protein)の食事で新コロナウイルス に対する道が開けつつあります。

 

 

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更新     2020年4月21日

投稿     2020年4月17日


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