がん悪性腫瘍の根本原因にウコンエキス(クルクミン)が逆襲する

 これは毎日見かける食事の中でも、注目されていたウコン(ターメリック主成分クルクミン)とブロッコリー(成分スルフオラファン)が、がん幹細胞を死滅させるという論文と関連記事です。がん化学療法では娘細胞は死ぬが、がん幹細胞は死なずに抵抗性を獲得して、化学療法や放射線療法を無効化してしまうと関連記事でグレーガー医師は述べている。死なないがん幹細胞をクルクミンはマイクロRNAを駆使して標的にする。という論文です。ウコン(クルクミン)と緑茶カテキン(EGCG)とは親しくなりたいものです。それにブロッコリーを日々食事の中に取り入れることは、大切になりそうですね。

Targeting cancer stem cells by curcumin and clinical applications.
クルクミンでがん幹細胞を標的とする臨床応用

(和訳)
 クルクミンは、よく知られている食物性ポリフェノールでウコン根茎由来のインドスパイスです。クルクミンの抗がん効果は、多くの細胞および動物実験で実証されており、最近の研究は、クルクミンががん幹細胞(cancer stem cells ;CSC)をターゲットにする。CSCは、がんのイニシェーションやがんの維持に関与し、再発および薬剤耐性に寄与することが示されている。
 クルクミン研究の多くが示唆していることは、 CSC自己再生経路(Wnt/β-catenin, Notch, sonic hedgehog)とEMTの獲得に関わっている特定マイクロRNA(miRNA)の調節を介してCSCを標的とする可能性を秘めている。
クルクミンを単独で、または他の抗癌剤との組み合わせて、CSC上昇の潜在的な影響を評価した。また、クルクミンの安全性と寛容性は数多くの臨床試験によって十分に確立されている。重要なことは、低濃度で生物活性能力を持つクルクミンは劇的に構造類似体または特殊製剤によって改善されている。がん予防と治療では、この有望な薬剤の有効性を調べるために臨床試験が行われている。
 レビューは、クルクミン CSC自己再生経路と特定miRNA上の効果だけでなく、最近のヒト試験で、安全性と有効性の効果を確認した。結論として、クルクミンは伝統的ながん治療と非常に有望ながん治療に付加的に使われることが約束される。

Li Y, Zhang T
Cancer Lett. 2014 May 1;346(2):197-205.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=Targeting+cancer+stem+cells+by+curcumin+and+clinical+applications.

がん幹細胞論文のDr. Greger医師の解説記事

・・・ 従来のがん治療は、本質的に良性腫瘍か非有害な娘細胞を死滅させる、同じ瞬間にがん幹細胞の数を増加させる、それゆえ代替治療アプローチは、今まで以上に必要とされている。

ウコンのがん幹細胞死滅の役割(クルクミン)

ウコンとクルクミン抽出物は広く種々のがん細胞株を死滅させる能力について研究されています。:実際に、文献で は、(参照 ウコンは600以上の健康上の利点があります。それは、安全で効果的かつ手頃な価格の治療を必要としている多数の患者にとつて、ウコンの情報が与えられていないことは驚くべきことであり、がっかりすることでもあります。

新研究では、クルクミンが理想的ながん幹細胞(CSC)標的療法を含むいくつかの方法を識別、提供します。

CSC自己再生経路の調節:クルクミンは、がん幹細胞内の直接的、間接的な影響は少なくとも三つの自己再生経路、Wnt/β-catenin, Notch, sonic hedgehogWntのシグナル伝達経路が関わっている。著者は、積極的な影響を与えるクルクミンに12種の異なる癌細胞株をリストしている。

マイクロRNAの調節:マイクロRNAは短い非コードRNA配列で、ヒトゲノム中でタンパク質をコードする遺伝子の約33%を制御していて、その分解または不活性化につながるメッセンジャーRNA(mRNA)を標的に結合する。クルクミンは、腫瘍形成の強力な抑制を示唆している、そしてがん幹細胞をマイクロRNAの発現が変化させることが発見されている。

直接的な抗がん活性:クルクミンは、がん細胞を選択的に死滅させる能力を発揮するが健康な細胞は攻撃しない、従来の化学療法と併用すれば(いくつかのケースでは有害であったが)より効果的である。

研究者らは、クルクミンを使ったヒトがん研究で、すべての人間の研究の安全性および寛容性を評価し、心配になるような原因は見つかっていない。また、「クルクミンは、数千年間民間の自然療法として、十分に許容されており、臨床試験で有意な毒性を引き起こさない。」と指摘した

研究の結論:「クルクミン、並びにその改良剤(類似体またはナノ粒子カプセル化製剤)は、脳を含む神経膠腫、乳がん、食道がん、結腸がん、直腸がん、膵臓がん、In vitro、動物モデルの両方で、複数タイプCSCを阻害する大きな可能性を示した。クルクミンのいくつかの類似体(例CDF)、製剤(例ナノテクノロジーベース製剤)は、CSC様細胞および腫瘍における大きな成長阻害能力を示した。

(参考リンク)
1)三浦典正・鳥取大 ヒトマイクロRNA(miR-520d)は幹性誘導により肝がん細胞を正常な肝組織に誘導する  Scientific Reports http://www.nature.com/articles/srep03852

2)佐谷秀行・慶応大・先端医科研 がん幹細胞を正常細胞に変える方法を確立しがん完治を目指す!佐谷:がん幹細胞は、自己複製しつつ、がん細胞の供給源にもなる非常に未分化な悪性細胞です。普通のがん細胞は、化学療法、放射線、分子標的薬などで死滅しますが、がん幹細胞はこれらの治療ではたたくことができないため、がんの完治は難しいのです・・
Nature ダイジェスト Vol. 11 No. 6 | doi : 10.1038/ndigest.2014.140618
http://www.natureasia.com/ja-jp/ndigest/v11/n6/%E3%81%8C%E3%82%93%E5%B9%B9%E7%B4%B0%E8%83%9E%E3%82%92%E6%AD%A3%E5%B8%B8%E7%B4%B0%E8%83%9E%E3%81%AB%E5%A4%89%E3%81%88%E3%82%8B%E6%96%B9%E6%B3%95%E3%82%92%E7%A2%BA%E7%AB%8B%E3%81%97%E3%80%81%E3%81%8C%E3%82%93%E5%AE%8C%E6%B2%BB%E3%82%92%E7%9B%AE%E6%8C%87%E3%81%99%EF%BC%81/53497

3)マイクロRNA(miRNA)はR.C.Leeらにより1993年に発見された。 https://ja.wikipedia.org/wiki/MiRNA
– 発がんで蓄積するmiRNA-21が分解される仕組み解明 理化学研 
http://www.riken.jp/pr/press/2014/20140819_1/

4)がんの発生、進行および治療におけるがん幹細胞の役割の詳細については、関連ビデオ(英)
– ブロッコリーはがん幹細胞を死滅させる。http://nutritionfacts.org/video/broccoli-versus-breast-cancer-stem-cells/
– がん幹細胞講演:スタンフォード大学•メデイカルセンター I.ウイスマン教授https://youtu.be/vAA5wbo9xJI

 


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